王が死んだ
偉大なる王が死んだ
それは突然のことだった
どこかから飛んできた鉄砲の弾が
頭に当たり
骨を貫き
脳みそをえぐり
反対側から飛び出した。
ただそれだけ、それだけのことだった
誰が撃った弾か、わかりもしない
それは草かげからだったか
ビルの屋上からだったか
もしかしたら空の彼方からかもしれない。
でも誰も知りたいとも思わなかった
死んだ王のことなどどうでもよかった
死んだ王は王ではない
また代わりがすぐに現れて
空の玉座もすぐに埋まる
王は何より偉大だが
王に何一つ重みはない
王の存在にすがっても
王という誰かにはすがらない
王とは、さて、誰だったか
王は死なない。次の王がいるからだ。
死んだら王ではない。死んだのは誰かだ。
ならば誰かとは誰か。一体誰が死んだのだ。
誰もわからない。死んだのは誰だった?
新たな王が迎えられ、賞賛と祝賀のその中で
時代の流れに掻き消えた
哀れな誰かに冥福を
***
夜中に久々にぽちぽちしてたSS。
コンカーの世界の王様って適当だなーと思っただけです。玉座空いちゃってるしユー王様になっちゃいなYO!的な。しかしまあ見事な曲解ぶり。
あそこの王様はなんの仕事してんだろ…あんまり世界を動かしたりしてなさそうじゃん。ミルク飲んでるイメージしかないわー
PR
この記事にコメントする